こんにちは! Nishi です。
今日は本の紹介特別企画、僕の愛読書の中のお話をひとつ紹介します^^
命のことばという本からの抜粋です。
命のことばは、第二次世界大戦末期の特攻隊の方々が残した遺書や手紙を集めた本です。
特攻隊の話しとなると、個人の思想によっていろいろ物議を醸すものなので、正直あんまり手にとって読んだことはないと思います。
全否定する人もいれば、敬意を表する人など様々だと思いますが、先人達が命を懸けて残した言葉自体に触れたことはほとんどないと思っています。
僕から畏れながら一言言わせてもらえば、一度目を通してから先人達が如何に国や家族、郷土のことを想い戦ったか考えて欲しいと思う。
ただ可哀想可哀想と目や耳を塞いで、今の価値観や感情で判断するのではなく、時代背景やその有事の状況をきちんと念頭に入れてから評価して欲しいです。
前置きが長くなりましたが、このブログを通してその先人たちの想いを少しでも伝えたいと思いました。
今日は宅嶋徳光海軍中尉の手記をご紹介します。
この手記には、恋人の人に対する想いと、軍人としてまた国と故郷を守る軍人の心情が綴られています。
国は非常事態であり、敵国が攻めてきて郷土や家族にその刃が降り注ぐのを阻止しなければならない。
そして宅嶋中尉は、その葛藤の中で一つの結論を出す。
「お前に対する愛を、俺は国家に置き換えた」
そしてこう綴りました。
「はっきりいう。俺はお前を愛している。しかし俺の心の中には今ではお前より大切なものを蔵するようになった。それは、お前のように優しい乙女の住む国のことである」
宅嶋中尉は、一人の女性という個人単位ではなく大きな視線で守るという決意をしました。
続きます。
「俺は昨日、静かな黄昏の田畑の中でまだ顔もよく見えない遠くから俺たちに頭を下げてくれた子供たちのいじらしさに強く胸を打たれたのである。もしそれがお前に対する愛よりも遥かに強いものというなら、お前は怒るだろうか。否、俺の心を理解してくれるだろう」
「ほんとうにあのような可愛い子供達等のためなら、生命も決して惜しくない。自我の強い俺のような男には、信仰というものがもてない。だから、このような感動を行為の源泉として持ち続けなければ生きていけないことも、お前は解ってくれるだろう。俺の心にあるこの宝を持って俺は死にたい。俺は確信する。俺たちにとって、死は疑いもなく確実な身近の事実である」
いつの時代も子供は”宝”であり、命を懸けて守るものだと思う。
愛する恋人や家族もまた同じだと僕は思う。
現代は親子で悲劇的な事件が起きたり、他人を平気で貶めるような暗いニュースが多い気がする。
宅嶋中尉のような、郷土や家族、子供、恋人を大切に守るという精神をもう一度学んでもいいと思う。
最後に宅嶋中尉の恋人に宛てた詩を紹介します。
俺の言葉に泣いた奴が一人
俺を恨んでいる奴が一人
ほんとうに俺を忘れないでいてくれる奴が一人
俺が死んだら白いくちなしの花を飾ってくれる奴が一人
みんな併せてたった一人・・・
このような純粋な人たちが僕らの未来を守り、築いてくれた事実を忘れてはいけないと思う。
戦争は悲惨ですが、先人達の精神は否定できないと僕は思います。
否定するような横柄な人間にはなりたくないと思います。
宅嶋中尉が後を託したこの国の未来は、簡単に壊してはいけないと思う今日この頃です。
それでは少し長くなりましたので、今日はこのへんで。
ご拝読ありがとうございました。
了
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