どんな仕事でも勝ちもすれば負けもする。しかし大切なのは、用いる手段が気高くあることだ。重要なのは過程であり、目標を達成するべく踏破した道に誇りを持つことなんだよ
マルセロ・ビエルサ
こんにちは! Nishi です。
新年を迎えてから、サッカー関連のニュースで話題を占めたのは、ロングスローの是非についてでした。
僕もそのトレンドに便乗する形で、ロングスローについてブログを記事にしましたけど、今思えばロングスローは有りか無しかという論議っというより、煽りネタなのかなって思ったりもしましたw
正直、高校サッカーがあって、ロングスローをしている場面が多いので、戦術的に肯定的に見られて高校サッカーの時期に話題に上がっているんだなって思ってました。
しかし、前回ブログで取り上げた通り、今回ひと際目立ったのが否定的に捉えているというのがトレンドに上がった理由のようです。
続・ロングスローについて
トレンドに上がっているロングスローに関して言えば、廃止はないと思っています。
なぜなら、ロングスローを廃止にするだけの大きな理由がないからです。
海外では使っていないという人もいますが、そんなことはなく、空中戦に弱いと見るなら世代問わず古今東西未だに有効に使っています。
たぶんそう言っているのは、試合全体を見てないで、ゴールシーンとかしか見ていない人だと思う。
それに、別にロングスローもクロスボールに入れるだけに使われるわけではありません。
タッチラインに沿うように、平行に長いスルーパスのように投げる場合もあります。
応用した場面としてこちらのシーンがわかりやすいと思う。
ちょっと動画タイトルとは主旨が違うけど、このロナウジーニョの動きもクロスというより縦のスペースを狙ったプレイです。
そもそも論として、ロングスロー戦術が浸透するような甘い守備陣を指摘した方がいいと、多くのサッカー解説者や関係者などは指摘しています。
僕もその通りだと思います。
今後ロングスロー対策が、高校生世代でもしっかり練られ、守備が向上すればプラスになるしね。
そういった繰り返しで、サッカーは戦術的にも進化していきました。
他にも例えば、現在主流のゾーンディフェンス&ハイプレスも、マラドーナという超絶な個人能力を有した選手を止める為に編み出されました。
一対一の個人勝負ではなかなか止められないなら、そうならないように複数で当たれるように選手の配置を決め、どのようにプレスをかけるか練習を積んで完成させました。
ロングスローは有り無しで意見が分かれるようでは、まだまだ日本もサッカー弱小国から抜け出せないのかなって思ってしまいます…(-_-;)
戦術的柔軟性を見につけよう!
しかし、前述の人にべったりつく昔ながらのマンツーマンディフェンスだって、未だに有効だったりします。
最近欧州のクラブでも、ちらほらと採用されるクラブが増えてきました。
増えてきた理由としては、ゾーンディフェンスが主流になり、ゾーンディフェンスに慣れた選手達はそれを破ることには慣れています。
しかし、マンツーマンのようにべったり人に張り付かれるのには慣れていないので、嫌がって普段の動きが出来ない事が多くなってきています。
実際代表戦で日本も、何年か前に中東のレバノンだったかな?(シリアだったかも…)と対戦した時に、マンツーマンディフェンスをされて苦戦しました。
アマチュアでも、地域リーグレベルのいわゆる草サッカーとかでは、そんなにみんな集まって練習などもできないし、ゾーンディフェンスを実践するのは正直難しいです。
下手にゾーンディフェンスをするよりかは、わかりやすいマンツーマンの方が守りやすいこともあります。
ようは、使いようです。
古い新しい関係なく、目的を達成するために有効な手段を選択すればいいと思う。
見た目がキレイとか個人的趣向の問題で、ルール改変はあり得ないし、やってはいけないと思う。
近年ルール改訂があった、足首付近へのスパイクの裏を見せるようなタックルは禁止すると言ったような、選手が負傷することで多大な損失を生むようなものでもないしね。
正直次元の低い議論かなって思ったけど、うっすらとサッカーを見てきた人達にも、こうやって目的と手段の話ができて周知できたことはいいことかなって思います。
おわりに
体格的に劣っているとかサッカーの浸透度的に、日本は強豪国になるには不利だと言われています。
体格面や浸透度についてはその通りだと思う。
だったら、その要素とは関係ない戦術など頭を使ったサッカーをどの国よりも発展させ伸ばしていかないとダメだと思う。
幸いにも学ぶことに関しては、日本は伝統的に伸ばせるだけの下地はあると思う。
しかし、まだそういう意識が多数派ではない時点で、まだまだ日本はサッカー弱小国から抜け出せないのかなっとも思います(-_-;)
だからこそ本当の意味での賢さを伸ばしていきたいと僕は思います。
一部層には嫌悪されているロングスローでも、当の本人達や現場レベルの人達は意に介さず肯定的に見ていたのは少し安心しました。
冒頭のビエルサ監督の言葉の通り、ロングスローはゴールという目標に到達する為の過程のひとつなのです。
ゴールという目標に到達すべくして練り込んだ技術には、堂々と胸を張って誇りに思って欲しいです。
ロングスローが好きか嫌いかどうかで盛り上がるより、ロングスローを有効に活用するためにどうしたらいいかとか、されないように守備の強度上げるにはどうしたらいいかというような議論が多く盛り上がってくればいいなっと思います。
それでは今日はこのへんで
ご拝読ありがとうございました。
了