こんにちは! Nishi です。
僕のブログですが、サッカー中心のブログですが、GK出身者としてGKの視点も交えて記事にしています^^
その僕の経歴を活かす意味でも始めたのが、Jリーグの試合からGKのプレイに焦点を当てた記事を定期的に投稿しています。
その中でこの度、ご質問があったのでお答えしようと思います^^
膝を内側に入れるのは難しい?
度々、僕のGK批評ブログ内で解説している膝を内側に入れる基本姿勢ですが、この技術は難しい技術なのか?という質問がありました。
プロの世界でも上手くできない人もいますね(^^;
足がガニ股になってしまい、その股下を安易に通されて失点してしまったりする場面も見られたりします。
実際難しいかどうか言われれば、難しい技術ではありません。
では、なぜ出来ないのかというと、”クセ”になっているというのが一番の理由だと僕は思います。
実はGK先進国の欧州でさえ、当初はこの技術はあまり見られませんでした。
数年前と常識が変わり、一対一への対処法が変わった背景があります。
20年くらい前までは、一対一の対処法として、思いっきり飛び込めが常識でした。
しかし、ロナウジーニョやロッベンなどサイドから切り込んだり、また生粋のセンターフォワードでも足技が優れた選手が増えたこともあり、一対一の場面ではGKのその動きを逆手にとってかわす選手が増えました。
ちょうどそのころ、ペナルティエリア内のファウルも厳罰化され、GKが下手に飛び込んでかわした選手の足を、つい手などで引っ掛けてPK&退場を食らうリスクも高くなりました。(今はルール変更があり、GKがペナルティエリア内の決定機を阻止した場合悪質性がなければイエローカード止まり)
また、試合分析の発展もあり、一対一の場面でのシュートを決めやすい確率の分析も精密になりました。
そういった背景もあると思うけど、僕は前述の、選手が上手くなったのが主な原因だと思う。
そして選手の技術向上に併せて、GKの技術論の常識が変わったのがここ最近でもあるので、膝を内側に入れる技術を身につけたのが、選手によってバラバラなのが上手くできる選手と出来ない選手の差かなって思います。
GKの最先端技術を育成年代から受けれた選手は、比較的身体に染みついているかもしれませんね^^
変わるきっかけになった選手?
戦術の変化や選手の技術向上のため、今まで通り身体を投げ出して飛び込むだけだと防ぎきれなくなりました。
そこで改善されたのが、飛び込み方でした。
前に詰めてシュートコースを減らすことは変わりはありませんが、かわされても反応ができ、ふわっとしたボールにも対応できるように身体を立てることで壁を作るようになりました。
その際に、股下のスペースを消すために膝を内側に入れるのがスタンダートになりました。
忘れていけないのが、基本通り腕の位置も、一番到達時間がかかる下方向に手が届くようにしっかり下しておくのも重要です。
結果的に、フットサルのゴレイロ(GK)の時の構え方といっしょになりました。
一番イメージがつきやすい例は、ドイツ代表のノイアー選手がよくこの姿勢で対応していますね。
実は、このフォームがスタンダートになる前から実践していた選手もいました。
マンチェスターユナイテッドで活躍した元デンマーク代表のシュマイケルやチェルシーで活躍した元チェコ代表のツェフが得意としていました。
この二人の共通点と言えば、二人ともサッカー以外の競技出身者です。
シュマイケルはハンドボール、ツェフはアイスホッケーのGKの経験があります。
どちらの競技も、シュートを防ぐために身体を壁のようにして防ぎます。
この頃のクセというか特性が、サッカーに舞台を移しても見受けられていました。
二人の偉大なGKが使っていた技術が、各国・クラブで研究されてこの方法が良いっとなった…かもしれませんねw
おわりに
あくまでも膝を内側に入れるのは、ブロックの意味もありますが、どちらかというと股下のスペースを消す意味の方が強いですね。
これまでの解説で、”膝ブロック”と記述していると膝でブロックすることが目的だと誤解を与えかねないですね(^^;
記述の際は気をつけます(-_-;)
そして、膝を内側に入れた構え方で足を伸ばして腰を落とせば股下もブロックし、足を伸ばす事で地を這うグラウンダーのシュートにも反応しやすくなります。
昔の常識が変わるのは何もサッカーに限らず、どの競技でもどの分野でもあることです。
”伝統”として残さなければいけないものもありますが、変わらなきゃいけないものもあります。
技術面や練習方法に関しては、この伝統という言葉では説得力はありません。
時代の変化を敏感に感じて変化していかなければいけません。
その時代の変化を感じ取れるかどうかの差によって、ライバルとの差に繋がるのかなって思います^^
それでは今日はこのへんで
ご拝読ありがとうございました。
了
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