こんにちは! Nishi です。
先日は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、中国サッカーバブルの終焉のお話をしました。
www.mariaazzura-nishi.comここ数年、中国の急激な経済発展の象徴ともいえたサッカー界での爆買いも、米中貿易戦争による景気の低迷。
そして、今回の新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限や都市封鎖などネガティブな要因がたくさん出ています。
今回の件で、スター選手を高額な年俸で集めていた中国サッカーリーグも弱体化すると思います。
元々魅力的には”お金”くらいしかなかったリーグですから、金の切れ目が縁の切れ目といいますしね・・・
実は、中国以外でもサッカー界で移籍金や年俸の高騰などしばし起こります。
いわゆるサッカーバブルというものです。
一番ピークを迎えたのは、ちょうど今から20年くらい前のことでした。
世紀が変わった2000年代前後に、欧州を中心にサッカーバブルが発生したました。
これまで強豪クラブではなかった地方クラブでも、いろいろな要素で急成長したりしていました。
そんな2000年代前後に欧州で起こったサッカーバブルの理由は、
- ①衛星放送が普及しだした影響による放映権収入の急上昇
- ②ボスマン判決によるEU圏内での移籍の自由化
主にこの二点が上げられます。
まずはじめに、サッカーバブルが本格化する前の1990年頃から世界各地で衛星放送が普及し始めました。
日本でもBS放送の開始などありましたね^^
その為、中継を行うテレビ局の放映権がどんどん上がっていきます。
ちょうど2000年頃になると、その放映権料はピークを迎えてきました。
この放映権収入によって、リーグやクラブに入るお金やCM料などを狙い、大手の企業がクラブの経営権を購入し始めました。
オーナーとしては自分の会社の宣伝にもなりますしね^^;
もう一つの要素としてボスマン判決があります。
ボスマン判決とは、判決前までは契約期間が過ぎた選手でも最終的な選手の保有権は所属クラブが持っていました。
ベルギーのボスマン選手は、移籍を認めてくれないクラブをEU協定違反として欧州裁判所に提訴しました。
EUの労働協定には、EU圏内での労働の自由(公務員などは除く)が認められており、サッカー選手の移籍もこれにあたるということで、ボスマン側の完全勝訴となりました。
これがボスマン判決と呼ばれるものです。
このボスマン判決により、選手の意思で移籍の自由が完全に認められました。
その為、いい選手を獲得する為には年俸を高くした方が完全に有利になりました。
この移籍金や年俸の高騰に伴い、移籍市場では何十億という巨額マネーの競争になりました。
そこで、資金力はないクラブはどんどんいい選手を引き抜かれるようになり、チームは弱体化していきました(-_-;)
逆に、資金力のある大手企業に買われた新興クラブが台頭していきます。
パルマやラツィオなんかがいい例ですね^^;
他にも新興クラブではないが、ドルトムントやマルセイユ、モナコなど中堅クラブもその移籍金競争に乗る形で選手の補強をしていきました。
しかし、日本などで起きたバブル経済と同じく、元々資金力がない中堅クラブなどが体力が尽き、軒並み破産や身売りする羽目になりました。
これが2005年前後に起きたサッカーバブルの崩壊です。
それに加え、サブプライムローン問題やリーマンショックなど世界的な不況も重なり、かつて栄光を掴んだクラブでさえも破産や身売りが相次ぎました。
今はこの反省を活かし、クラブチームに決算書の添付を義務付けたり、赤字経営が続くと勝ち点減点などのペナルティを科すところもあります。
しかし、サッカーバブルが一度弾けた今現在、再び移籍金や年俸の高騰が問題になっています。
この異常な移籍金と年俸の高騰によって、今やサッカーだけでは赤字になっているという話も聞きます。
そうなってくると、今後はDAZNなどのネット配信の放送局のビックマネーも下火になると予想されています。
また、イギリスのEU離脱に伴い、欧州の政治情勢によりサッカー市場も激変するかもしれません。
今回の中国で発生した、新型コロナウイルス感染拡大のニュースは、そのサッカー市場の転換点のひとつになり得るかもしれません。
サッカーは、試合以外でも激しく行われているものです。
試合だけではなく、政治的または経済の分野からもサッカーを見てみると、また違った面白さが出てきますので注目してみてはいかがでしょうか^^
それでは今日はこのへんで。
ご拝読ありがとうございました。
了
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